アキバ ヨドバシ出店で、TDLや阪神観客数も超えた
東京・秋葉原にヨドバシカメラの国内最大級店舗「マルチメディアAkiba」が
オープンして1カ月半。電器専門店とアニメ系のショップが集まり、
「オタクの聖地」としていまや世界的にも有名な「アキバ」は、どう変わったのか。
【谷口崇子】
「人、人、人で商品が見えないほどでした」と開店直後の忙しさを振り返るのは、
加藤康志・副店長。開店後4日間で約105万人が来店。
ヨドバシは近隣各県から店員をかき集める総力体制で乗り切った。
9月16日の開店から1カ月間の来店者は350万人超。
04年度の東京ディズニーリゾート(ランドとシー)の月間平均入園者数209万人、
プロ野球・阪神の年間観客数313万人をしのぐ数字が反響の大きさを物語る。
8月24日に開業したつくばエクスプレスは、ヨドバシ開店を境に
秋葉原駅の1日当たり乗車人数が1万〜2万人アップ。JRも、
つくばエクスプレスと競合する駅のほとんどが利用者を減らす中、秋葉原駅だけは増えた。
「顧客が奪われる」と心配していた電気街にとっても、
今のところはプラス効果のようだ。秋葉原電気街振興会の狗飼隆次事務局長は
「目抜き通りは今まで見たことのないほどの人出。お客さんは思った以上に
電気街に回遊してくれている」とホッとした様子だ。詳しい数字は集計していないが、
電気街全体では10%程度売り上げが伸びたとみられる。
家族連れ客が増えたことも特徴だ。